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武蔵の合格者数はサピックスより早稲アカの方が多い理由

分析

難関私立中学校の合格実績は、サピックスの独壇場と言われていますが、長男がサピックスに通い始めた頃から、男女御三家の中で武蔵中だけは早稲田アカデミー(早稲アカ)の方が合格者数が上回っています。

武蔵以外の御三家中はほとんどダブルスコアをつけているのに、意外ですよね。

イメージだけで言うと、武蔵のある江古田は比較的早稲田に近いイメージがありますが、今まで深く理由を考えてこなかったので、今回考察してみます。

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2020年 男女御三家の合格実績

2020年の合格実績です。

2020年サピックスの男女御三家合格実績

開成:286名
麻布:183名
武蔵:52名
桜蔭:172名
女子学院:148名
雙葉:61名

2020年早稲田アカデミーの男女御三家合格実績

開成:111名
麻布:67名
武蔵:74名 ⇐ これだけ多い
桜蔭:69名
女子学院:60名
雙葉:31名

男女御三家の中では、武蔵だけ早稲アカの方が合格者数が多いことが分かります。

武蔵の通学圏にある校舎数

次に、路線的に武蔵に通学しやすいと思われる、練馬区、豊島区、板橋区、中野区、西東京市、東久留米市、東村山市にある校舎数を調べてみます。

もちろん、これ以外の地域からも通学していると思いますが、志望者が最も多く住んでいるのはこの地域でしょう。

通学圏にあるサピックスの校舎数

練馬区:1
豊島区:1
板橋区:0
中野区:1
西東京市:0
東久留米市:0
東村山市:0

上記の合計:3校(東京都合計21校の14%)

通学圏にある早稲田アカデミーの校舎数

練馬区:5
豊島区:1
板橋区:3
中野区:1
西東京市:2
東久留米市:1
東村山市:1

上記の合計:14校(東京都合計61校の23%

早稲アカは、武蔵に最も通学しやすい練馬区に5校も構えています

これだけ集中させるというのは、早稲アカとしては、練馬区のような西武線沿線を最重要地域として位置付けているのではないでしょうか。

サピックスが、東急沿線に校舎を多く作っているのと似たような戦略かも知れません。

勝手な想像ですが・・

早稲アカ

早大卒の親とか、西武線沿線に多そうやな。早稲田アカデミーって名前にシンパシー感じてくれそうやし、割と熱血系も好きそうやから、この辺に校舎多く作ったろ。

サピックス

東急沿線の住人なら比較的金もってるやろ。中学受験にも課金しそうやから、この辺に校舎作ったろ。

こんな感じだったりして。

武蔵専用クラス(SS特訓 or NN)の有無

定量的なデータはないのですが、長男の通っていたサピックスの校舎のSS特訓は、

  • 筑駒/開成
  • 麻布

のように分かれていて、武蔵専用のSS特訓のクラスはありませんでした。

恐らく、サピックスでは、武蔵専用のSS特訓のクラスを用意している校舎は、あまり多くなく、麻布クラスが一応は武蔵クラスも兼ねるという形が多いのではないでしょうか。

一方、早稲アカの場合は、ネット上でNN武蔵について評価するコメントが多く見られることから、比較的多くの校舎で武蔵専用クラスであるNN武蔵を用意していると思われます。

このような状況から、サピックス生でも武蔵志望の場合は、SS特訓は受講せず、NN武蔵を受講する場合があるということを聞いたことがあります。

結論

これらを踏まえると、サピックスより早稲アカの方が武蔵中の合格者数が多いのは、以下の理由によるものと考えられます。

  • 早稲アカは武蔵の通学圏内に多くの校舎を持つため、相対的に武蔵志望者の数が多い
  • 早稲アカもそのことを理解しており、塾の最大の実績アピール材料として「武蔵合格者数の全国NO.1」を必達目標として、NN武蔵の充実等に取り組んでいる
  • NN武蔵の充実が、更に武蔵志望者を早稲アカに呼び込んでいる
  • 逆にサピックスは、地理的に不利な武蔵の合格者数の増加には、早稲アカ程には力を入れていない(武蔵は定員が少ないため、「200名合格!」のような見栄えのある数字になりにくいというものあるかも)

一方で近年、武蔵の偏差値は上がってきているので、サピックスとしても本腰を入れてくるようなこともあるかも知れませんね。

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