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その年の大学合格実績が良かった学校を志望するのは正しいのか

分析

中高一貫校の人気変動で良くある現象として、

その年の大学合格実績が前年より伸びた ⇒ 翌年の中学受験で人気になる

という現象があります。

それは、その学校が、より難関大学に合格できる確率の高い学校だと考えるからですが、単純にそう考えて良いのか、考えてみます。

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大学合格実績が伸びる理由

そもそも、ある中高一貫校のその年の大学合格実績が伸びたということは、6年前に中学に入学した学年の生徒+浪人の合格実績が、前年より良かったということです。

そうなる理由としては主に以下のようなことが考えられます。

①6年前の入口偏差値がその前年より上昇し、より優秀な生徒が入学したことで実績が伸びた

②入口偏差値は前年と変わらないが、その学年の生徒の学力が前年以上に伸びたことにより実績が伸びた

③その学年の合格実績は前年と同じだったが、前年に浪人が多く発生し、その分が加算されたことにより押し上げられた

どう捉えるべきか

その年の大学合格実績が前年より伸びた ⇒ 翌年の中学受験で人気になる

という現象は、多くの人が上記の②の状態をイメージして志望校を選択した結果だと考えられます。

確かに、②の理由によって合格実績が伸びたのであれば、学校の取り組みや環境が生徒を伸ばす方向に作用していることが考えれるので、正しい選択と言えます

一方で、上記の③が理由だった場合、その年の巡り合わせが良かっただけであり、学校として生徒を伸ばす力が向上している訳ではないことに加え、翌年は反動で合格実績が下がる可能性もあることから、人気になって難易度が上昇した場合は、損な選択とも言えます。

上記の①が理由であった場合は、学校として生徒を伸ばす力が向上している訳ではないことから、②が理由の場合と比較すると、そこまでポジティブではないですが、入口偏差値が一時的に高くなっただけということでなければ、今後も同等の合格実績が期待できるので、多少人気になるレベルであれば、選択して損はないと言えます。

2020年の大学合格実績が伸びた学校の理由は

桜蔭

②に該当すると考えます。
女子学院との合格実績の差が違い過ぎるので、この結果を受けて、現在62の偏差値が63に上がるくらい更に人気が上がることも考えられます。

海城

①に該当すると考えます。
海城は2014年以降の入口偏差値も上昇傾向なので、今後更に合格実績が伸びることが予想され、人気になってもやむを得ないという感じです。

なお、③は近年、全体的に浪人が少なくなっているので、該当するケースは少ないと思います。
昔は、東大合格者の半数が浪人とか普通にありました。

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