近年、首都圏の中学受験率は上昇しており、特に東京都の中学受験率については、文京区や港区など高いところでは50%近くということで、良くメディアに取り上げられています。
ただ、率では高くでも、全体の生徒数が少なければ受験者数自体はそこまで多くないということになるので、中学受験する人数が多いエリア、路線がどの辺なのかは意外とイメージしずらい状況でした。
そのため、今回は各区の中学受験者数の絶対値はどれくらいなのかをマップにしてみました。
データは、行政のホームページで公表されている公立小学校生徒の進路状況から、国立中、私立中に進学した人数を合計したものとしており、厳密に言うと中学受験をした人数よりは数%少ない数値です。(中学受験したけど結局公立中に進んだ人は含まれないため)
横浜市は2015年度を最後に小学生の進路状況を開示しなくなった(調査しなくなった?)ので、2015年度の数字に首都圏全体の中学受験率の伸びを乗じて推計しています。
また、各区の人数は分かりやすさを重視して十の位を四捨五入しています。
東京都・神奈川県各行政区の2023年中学受験者数マップ
トップ5
東京都世田谷区:2300人(2330人)
東京都杉並区:1200人(1175人)
東京都江東区:1100人(1116人)
東京都練馬区:1100人(1080人)
東京都大田区:1100人(1074人)
このマップで見えてくること
- 中学受験者数=全体の生徒数×中学受験率なので、学校の数自体が少ない千代田区(8校)、中央区(16校)などはイメージ程は多くない
- 住宅街として人気があり、面積も広い世田谷区がダントツ
- 同様に住宅街が広がる練馬区、杉並区、大田区も多い
- 江東区は豊洲など湾岸タワマン地区の貢献分も多そう
- 教育熱心と言われている武蔵野エリアは人数で見ると思ったより多くない。これは都心と比較して人口密度が高くないのと、各区の面積がそこまで大きくないからか
- 神奈川県の特に田園都市線、東横線沿線エリアは、都心に近い品川区あたりに匹敵する受験者数がいる
これらと学校の立地を合わせて考えると、色々なことが分かりそうですが、それはまた別に機会に考察したいと思います。