今回は、学校の偏差値と入学者のレベルの関係は、どの学校でも同じという訳ではないという話です。
何を言っているのか意味が分からないかも知れないので、先に図を見てもらいましょう。
ある最難関校のSO偏差値と合否の関係
これは、ある最難関校のサピックスオープン偏差値と合否の関係を示すグラフです。
青が合格した人の数、赤が不合格の人の数です。
なので、見方としては、偏差値66の人は約20人いて全て合格、偏差値56の人は50人いてそのうち合格は25人といった感じです。
学校の偏差値62を超える生徒の割合
この学校の偏差値は62なのですが、グラフを見ると、偏差値62以上の合格者が合格者全体の4割前後いることが分かります。
そして、この学校は2月1日入試で最難関校なので、合格したらほとんどの人が入学する、俗に言う「青天井」の学校です。
つまり、この年は入学者の全体の4割くらいが偏差値62以上の上位層だったということになります。
これは非常に高い数字であり、それだけ高いレベルの生徒が入学する学校は、当然進学実績も非常に良くなります。
最難関校以外の場合
最難関校以外の学校については、入学者でその学校の偏差値を超える生徒の割合は2割前後が多いと思われます。
理由は、それより高い偏差値の学校を併願し、合格した生徒が一定数抜けるためです。
このことは、最難関校とそれ以外の学校の合格実績に大きな差が出るひとつの要因です。
青天井の学校は限られる
併願校に合格したらそちらに流れる、というケースは、実は多くの学校が該当します。
つまり、前述の最難関校のような、青天井の学校は一部の限られた学校のみということになります。
青天井の学校の条件としては、
他の日程に自校より高いレベルの学校がない(あっても流れる数が少ない)
ということになり、以下のような学校が該当します。
- 開成
- 麻布
- 桜蔭
- 女子学院
- 筑駒
- 聖光
これらの学校は、いずれも高い大学合格実績を残していますが、その理由のひとつには、上記のような上位層が多く入学しているという背景があるということです。
その分競争が激しい
別の観点では、それだけ周りのレベルが高いということにもなります。
グラフの例でいくと、偏差値61で入った生徒でも入学者の真ん中くらいということになります。
しかも、偏差値64以上の最優秀層の生徒も入学者の2割程度いるため、上位にいくのは相当大変になります。