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広尾学園の難関国立大学合格力

分析

日テレのテレビ番組の企画でジャガー横田さんのお子さんが受験したことで知名度を上げた広尾学園。

昨年はサピックスの中でも、「どこまで偏差値上がるのか読めない」と先生が言っていたのですが 、兄の受験校検討の際には、アピール上手&試験日分散による偏差値操作戦略の学校と決めつけていたため、眼中にありませんでした。

しかし、共学校ということで、妹の受験に無関係ではないので、難関大学合格実績を客観的に分析してみます。  

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考え方

広尾学園は海外大学への進学が多いことが特徴ですが、中学の段階から、海外大学を目指すインターナショナルコース用の枠が分かれています。 

ここでは、その学校に通うことで日本の難関大学に進学するための力がつくのかを評価したいので、海外大学への進学実績は評価対象外にします。

そのため、この後見ていく大学合格実績においては、インターナショナルコースの人数を卒業生数から除外して考えます。 

余談ですが、海外大学を目指す家庭は一定数いますが、最低でも年間500万円はかかる費用面を考えると、全体の上位数%程度の裕福層しかスタートラインにも立てないのが実態です。 

インターナショナルコースを希望するのもそういう層の家庭が多いと思われます。 

決して海外大学を軽視しているということではなく、ここでは一般的な層が目指せる範囲の難関大学への進学実績で評価しようとしているということです。

広尾学園の募集人数

卒業生が何人いて、そのうちインターナショナルクラスが何人程度なのか把握するため、募集人数を確認します。

募集人数(2020年度)

国際生入試

インターナショナルAG:30名 

本科/インターナショナルSG/医進サイエンス:10名 

一般入試 

本科:120名

インターナショナルSG:35名 

医進サイエンス:35名 

インターナショナルAG:10名 

合計

インターナショナル:75名

本科+医進サイエンス:165名 ⇒ この集団が日本の大学を目指すと仮定する 

合計:240名   

2013年入試時の偏差値(入口偏差値) 

今年、大学受験したのは、6年前の2013年に中学に入学した学年なので、その年の広尾学園の入学難易度(入口偏差値)を把握し、それに対して出口の大学合格実績がどうだったのかを分析します。

それにより、他の学校と比較して生徒の力を伸ばしたのかが分かります。

2013年入試の広尾学園のサピックス偏差値 

医進サイエンス:51  

本科:情報が残ってないので日能研、四谷大塚の偏差値を物差しにすると、サピックス偏差値で47~49と推定  

2019年大学合格実績の比較 

2013年入試の偏差値が上記に近い学校と、2019年の大学合格実績を比較します。

難関大学の合格力を把握したいので、今回は難関国立10大学の合格者数を対象とします。

難関国立10大学の合格実績の比較

大学広尾学園芝(2013偏差値51)世田谷学園(2013偏差値50)
東京大学21415
京都大学233
北海道大学398
東北大学288
一橋大学185
東京工業大学21113
名古屋大学001
大阪大学113
神戸大学110
九州大学220
難関国立大合計165756
卒業者数165279214

卒業者数に対する難関国立10大学の合格者の割合

広尾学園:9.7%

芝:20.4%

世田谷学園:26.2%

次に、国公立大医学部の合格実績も比較してみます。

国公立大医学部の合格実績の比較

広尾学園世田谷学園
国公立大医学部7138
卒業者数165279214

卒業者数に対する国公立大医学部の合格者の割合

広尾学園:4.2%

芝:4.7%

世田谷学園:3.7%

なお、2019年の広尾学園の海外大学の合格者は74名なので、インターナショナルコースの人はかなりの割合で海外大学に進学していると思われます。(海外大学で重複合格とかあるのか分からないので、あくまで推測です)  

評価

2013年入試の偏差値(入口偏差値)が近い学校と比較してみましたが、難関国立大学の合格力では劣っていると言わざるを得ません。

ただし、当時は広尾学園の偏差値のほうが3程度低かったので、若干不利な条件での比較であることも付け加えておきます。

この原因が、学校のカリキュラムにあるのか、入試で伸びしろのある生徒を確保できていないのかはわかりません。

もっとも、広尾学園は日本の難関大学の合格よりも、グローバルで活躍できる、人材の育成に力を入れているので、そもそもこのような評価自体意味がないのかも知れませんが。

一方、2019年現在の広尾学園の偏差値は

医進サイエンス:60

本科:55~57

となっており、6年前から8程度上昇しています。 

つまり、ここ最近入学した生徒のレベルは確実に上がってきているので、この先の大学進学実績もそれに応じて伸びていくことは確実です。

6年後時点で東大合格者10~20名程度はいくのではないでしょうか。

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