東京都教育委員会のホームページに平成30年度の公立学校卒業者の進路状況調査の報告書が掲載されています。
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その中の「3 統計表」>「小学校 第1表 状況別卒業者数」に東京都の市区単位で私立中学や国立中学への進学者数が載っているので、そこから進学先別の割合を集計してみました。
この表から分かること
過去のデータを集計していないので、過去からの推移については分からないですが、私立中学への進学割合が高い地区を見ていくと、黄色の網掛けの文京区、港区、目黒区がTOP3となっています。
ここで、私立中学への進学率ってどんな意味があるのか考えると、「私立中学への進学率」と「中学受験率」は同じではないものの、近い値であると推測されるので、「私立中学への進学割合が高い」=「中学受験率が高い」と同義と捉えて差し支えないと考えます。
つまり、上の表は、そのまま中学受験率の高低を表します。
なお、中央区は都外への進学が多く、千葉県の私立中学もその中に含まれているとすると、実質的な私立中学への進学率ではTOP3に食い込むのかも知れません。
市部を見ていくと、武蔵野市の私立中学進学率が市部の中では断トツの30%超えとなっています。
これらのことから、以下のことが推測できます。
- 経済的に余裕がある層が多く住む地域の中学受験率(私立進学率)が高い
⇒ 余裕がなければ私立中学に行かせるのは難しいため - 武蔵野市は吉祥寺のように地価の高い住宅地もあり、都心に通勤するサラリーマン層が多く住むため、他の市部よりも教育にお金をかけている
また、中学受験率が高い地区では、同級生の多くが中学受験をするので、仮に平均的な経済状況であったとしても、他の地区に住んでいた場合と比較して、より中学受験をさせる傾向になることは明白です。
それにより、その地区では経済状況の余裕度以上に中学受験率が高くなるという状況になっていると考えられます。