本日実施された麻布中の入学試験、今年も解くのが面白い問題が出題されています。
理科と社会は、大人でも「なるほどな」と思うような、楽しんで解ける問題が多いです。
理科では、特に大問2の日本人の祖先の問題は、初めて知ることも多く、科学的で面白いです。
社会では、試験全体が「食べること」に関する問題から構成されており、昔~現在における食に関して掘り下げた問題となっています。
また、大問1の冒頭でいきなり「ぼくは今日、麻布中学校の入試を受けている。」と受験生をリラックスさせるような問題文が出ているのが、麻布らしいですね。
なお、問題自体はインターエデュの解答速報で見ることができます。
詰め込み型勉強を否定する問題
これら麻布の問題は、単なる知識や解法の暗記で解ける問題が少ないです。
理由は、与えられた情報をもとに、自ら考え、想像して答えを出せる生徒が欲しいと学校側が考えているからだと思っています。
これからの先の読めない不確実な世の中で活躍するためには、知識の詰め込みやマニュアルに頼った人間ではなく、正確なことが分からない中でも自ら考えて答えを出していける人間が必要だという考え方ですね。
逆に言えば、受験勉強をほとんどしていなくても、一般的な常識が備わっていて地頭が良い子であれば解けるような問題が結構あります。
思考力重視ということです。
日本テレビで毎年放送されている「高校生クイズ」の問題が、地頭力をキーワードとした問題にシフトしているのと似ていますが、大学入試がそういう方向に向かっていることもあり、これが世の中の流れなのだと思います。
思考力重視の問題に対応していくためには
こういった問題を解くためには、普段から自分の身の回りの物事や現象に関心を持ち、その原理や背景について聞いたり、調べたりしているかが重要になってきます。
なので、これから麻布の受験を考えられている家庭においては、知識の詰め込みではなく、親が普段から様々なことに興味を持ち、物事の「なぜ」、「どうして」を教えたり、一緒に調べたりすることが重要でしょう。