2月1日に実施された麻布中の入学試験、今年も面白い問題が出題されています。
特に、理科の大問2では、おいしいスイーツの作り方に関する問題が出題されました。
昨年がおいしいコーヒーの淹れ方だったので、なんだか関連があって面白いですね。
麻布生も入試問題の内容は気にしているらしく、「今年はスイーツの問題が出たらしい」「国語は海城の2年前と同じ問題が出たらしい」と息子のところにも早速情報が来ていました。
なお、問題自体はインターエデュの解答速報で見ることができます。
この問題の内容と狙い
理科の大問2は、前半がおいしいパイの作り方に関する問題で、後半はおいしいパウンドケーキとクッキーの作り方に関する問題です。
前半は、パイ生地にバターを挟み、それを何層にも折り、高温で焼き上げることよって、ふんわりさっくりとしたおいしいパイが作れることの原理を問う問題です。
後半はパウンドケーキの焼き方とクッキーにおけるバターの役目についての問題です。
昨年のコーヒーの淹れ方と同様に、これらを知識として知っている小学生はほとんどいないはずで、自分がパイなどの焼き菓子を食べたときの経験や、焼いたときにバターがどのように変化するかの推測により、答えを導くことになります。
例年と同じ傾向ですが、こういった問題を解くためには、普段から自分の身の回りの物事や現象に関心を持ち、その原理や背景について聞いたり、調べたりしているかが重要になってきます。
なので、これから麻布の受験を考えられている家庭においては、知識の詰め込みではなく、親が普段から様々なことに興味を持ち、物事の「なぜ」、「どうして」を教えたり、一緒に調べたりすることが重要です。
麻布の理科では、問題を見ると分かりますが、通常の中学受験用の勉強で暗記するような知識はあまり使いません。
与えられた条件をもとに、自分で考えて答えを導く問題ばかりです。
このことは、麻布が「これからの先の読めない不確実な世の中で活躍するためには、知識の詰め込みやマニュアルに頼った人間ではなく、正確なことが分からない中でも自ら考えて答えを出していける人間が必要」だと考えていることの表れだと考えています。
ちなみに社会の問題は
社会については、全体が衣服に関連する問題で構成されています。
衣服の歴史や社会と衣服の関係に関する問題で、例年と同様、大半の問題は記述式になっています。
社会も、単純な知識詰め込みは役に立たず、普段から世の中の動きや問題、世の中の仕組みに関心を持っているかが鍵になると思います。