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サピックスのリスペクト偏差値?にご注意

分析

サピックスは、80%合格が期待できる偏差値を80%判定偏差値表として配布しています。

通常、学校の偏差値はこの80%判定偏差値を指します。

しかし、いくつかの学校は、80%合格ラインと異なる偏差値となっていたりします。

その結果として、保護者や受験生が正しい難易度を誤認する可能性が出てきています。

マイページの入試結果情報で合否グラフを見て判断できる方であれば問題ありませんが、偏差値表だけ見ていると、本当は十分可能性のある学校を諦めてしまうといったことが発生する懸念があります。

そのため、受験候補の学校の難易度については、偏差値だけでなく、必ずマイページの入試結果情報も確認してください

これだけだとどういうことか分かりずらいと思うので、個人的に80%合格ラインと異なる偏差値になっていると考えている事例を挙げてみます。

フェリス(実質偏差値は53)

フェリスの2022年12月時点のサピックス偏差値は55となっています。

可能な方はマイページの入試結果情報を見ていただくと分かると思いますが、2022年の合否グラフを見ると、偏差値54でも合格率は約90%となっています。

では、合格率80%のラインはどの辺かと言うと、偏差値53付近にあることが分かります。

そして、2020年、2021年のグラフを見ると、合格率80%偏差値は52が妥当です。

フェリスは志望者数が近年大きく変動することもなかったので、偏差値は53が妥当であり、これを偏差値55としてしまうと、他校の偏差値設定基準と整合性が合いません。

これは個人的な推測ですが、神奈川を代表する1日入試の伝統校である同校に対するリスペクト(または忖度)がそうさせるのだと思っています。

「複数回入試で偏差値を上げる工夫をする学校が多い中、フェリスは1回入試で頑張っている。合格実績のアピールでもお世話になっているし、極力偏差値は下げないように配慮したい。」

といったイメージなのかなと、勝手に想像しています。

ただ、仮にそうだとすると、そういうのはロジカルでないし、受験生の保護者からすると迷惑なので勘弁してほしいところです。

そういうことをしなくても十分魅力のある学校なので、偏差値は統計的なデータに基づいて設定していただきたいです。

駒東(実質偏差値は58)

駒東の2022年12月時点のサピックス偏差値は60となっています。

ただ、2022年の合否グラフを見ると、偏差値56,58で合格率は約80%、偏差値54でも約70%となっています。

「偏差値60」から想像される難易度とは乖離があります。

2020年~2022年の合否グラフから、偏差値58あれば合格率80%あることは証明されているので、偏差値は58であるべきです。(厳密には偏差値57でも合格率80%になりそう)

このような乖離がある理由を考えると、フェリスと同様にリスペクト(忖度)ではないかと勝手に推測しています。

「伝統校」「2月1日の1回のみ入試」「塾として合格実績の対外アピール度が高い」「以前より偏差値が下がってきている」という点が共通しています。

実際の理由は分かりませんが、合格率80%ラインを示す重要な数値なので、きちんと統計に基づいた客観的な数値を出してもらわないと、受験生、保護者が正しい難易度にもとづいた学校選択ができなくなってしまいます。

「偏差値54でも3人に2人は合格するって知ってたら、駒東志望にしたのに!」というケースって結構多いと思いますよ。

駒東についても、高い大学合格実績がある魅力的な学校なので、偏差値は客観的なデータに基づいた設定をお願いしたいです。

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