前回、2024年入試におけるサピックスの渋幕一次入試の合格者数から、難関校の合格実績を予想しました。
今年のサピックスの難関校の合格実績は、昨年と同様~微減と予想していますが、早稲アカの合格者数の昨年からの増加が著しく、今年は両者の差が詰まりそうです。
今回、東京の難関校を第一志望とする生徒も受験する学校である、渋幕と浦和明の星で比較します。
渋幕
塾 | 2023年 同時期 | 2024年 2月2日 | 増減数 | 増減率 |
サピックス | 378 | 335 | -43 | -11.0% |
早稲アカ | 176 | 201 | +25 | +14.2% |
浦和明の星
塾 | 2023年 同時期 | 2024年 2月2日 | 増減数 | 増減率 |
サピックス | 450 | 414 | -36 | -8.0% |
早稲アカ | 259 | 307 | +48 | +18.5% |
いずれも、サピックスは10%前後の減少に対し、早稲アカは15%前後の増加です。
近年の難関校の合格者数で、サピックスと早稲アカの合格者数の伸びに、これだけはっきりと明暗が分かれたのは記憶にありません。
サピックスの生徒数は昨年並みなので、減少する理由としては、
- 併願校を減らす等の理由でサピックスからの受験者数が減った
- サピックス上位層のレベルに、他の塾の上位層のレベルが接近してきた
が候補として挙げられますが、前者はコロナ禍明けで考えにくく、後者の可能性が考えられます。
いよいよサピックスと早稲アカのガチンコバトルに突入か
渋幕と浦和明の星の比較だけですが、今まで合格者数に倍くらいの差があったものが、1.5倍程度になったということは、かなり追い上げてきたという印象を受けます。
もし、明日以降発表される御三家の合格者数においてもこれに近いことが起これば、サピックス一強の時代から、志望校によってサピックスと早稲アカの実績やカリキュラムを比較して選択する時代に入っていくかも知れません。
私は早稲アカ推しでも何でもありませんが、長男・長女の中学受験の際に、早稲アカの模試も何度か受けて、早稲アカが学校別の対策に力を入れているのは把握しているので、サピックス安泰ではないと感じています。
各学校の傾向や合格ラインなどの統計、合格ラインを超えるための戦略などは、サピックスよりも明確に持っているとさえ感じました。