毎年注目される麻布中の入試問題、今年も解くのが面白い問題が出題されています。
理科の大問4ではコロナウイルスの感染の仕組みが出題されました。
そのこと自体には驚きはなかったのですが、問題の内容が、ウイルスがどのような仕組みで感染するのかという、大人でもこの分野に詳しい人でないと分からないような内容だったことに驚きました。
小学校や塾では、ここまで細かい内容は学ばないので、「世の中の脅威となっているコロナウイルスについて、当然興味を持って調べているよね?」という麻布からのメッセージに見えました。
コロナに関する問題が出ることは容易に予想できたことなので、先回りして感染の仕組み学習していたご家庭は、ガッツポーズだったでしょう。
同じく理科の大問2では発酵食品に関する問題が出題されており、これもまさに、身の回りの事に興味を持って、その仕組みや理由を調べたりしているかを問う問題でした。
なお、問題自体はインターエデュの解答速報で見ることができます。
詰め込み型学習を強く否定
昨年も同様でしたが、麻布の問題は、単なる知識や解法の暗記で解ける問題が少ないです。
理由は、与えられた情報をもとに、自ら考え、想像して答えを出せる生徒が欲しいと学校側が考えているからだと思っています。
これからの先の読めない不確実な世の中で活躍するためには、知識の詰め込みやマニュアルに頼った人間ではなく、正確なことが分からない中でも自ら考えて答えを出していける人間が必要だという考え方ですね。
思考力重視ということです。
麻布のような問題に対応していくためには
こういった問題を解くためには、普段から自分の身の回りの物事や現象に関心を持ち、その原理や背景について聞いたり、調べたりしているかが重要になってきます。
なので、これから麻布の受験を考えられている家庭においては、知識の詰め込みではなく、親が普段から様々なことに興味を持ち、物事の「なぜ」、「どうして」を教えたり、一緒に調べたりすることが重要でしょう。