先日実施された学校別サピックスオープンの問題が、昨年と全く同じだったということが話題になっていますね。
多くの学校がある中で、その学校の特色を踏まえた問題を作成するには、相当な労力と時間がかかるので、対外的な理由はともかく、そのことが理由のひとつであることは間違いないと思います。
考えてみると、入試問題は各学校の先生が長い時間をかけて、趣向を凝らして毎年準備している訳なので、それに相当する問題を毎年2回分、しかも10校以上分作成するのは、相当大変なことです。
ただ、それをお金を払って受ける側の立場で言えば、だったら試験費用を安くして欲しいと思うのは当然です。
結果を見るときに2020年版合判資料が役に立つ
ただ別の側面として、昨年と同じ問題ということは、同じテストを受けた昨年の6年生(現中1)の入試結果が既に出ているので、それが非常に参考になるという良い面もあります。
その情報は、今年の入試結果報告会の申込者に配布された「2020年版合格力判定資料」を見れば、昨年の第1回学校別サピックスオープンを受けた生徒が、各偏差値で何パーセント合格したのかが分かります。
具体的には、各学校の合格率のグラフが書いてあるページの「(3)学校別サピックスオープンにおける過去4年間の合格率推移」の表の中の「2020年①」の行がその合格率になります。
もちろん、返されるサピックスオープンの結果にも、合格可能性が記載されていますが、合判資料であれば、その前後の偏差値でどれくらいの合格率だったのかも分かるので、例えばこれより上の偏差値でも合格率はあまり変わらなかったといったことも把握できます。
試験によっては、偏差値が45でも60でもあまり合格率が変わらなかったといったものもありますが、それは本来の入試での選抜をシミュレートできなかったということなので、そういう試験問題だったのであれば、結果が悪くても参考程度にしておくといった判断もできます。
なお、同じ情報は、サピックスマイページの入試結果情報からも見れるので、そちらを参照するのもありです。
2020年入試結果の第1回学校別サピックスオープンとの相関
個人的な見解ですが、2020年版合判資料を見た上で、2020年入試結果と第1回学校別サピックスオープンとの相関が高い学校、低い学校に分けてみます。
注意点としては、これはあくまで2020年入試との相関であり、2021年入試は当然問題も変わるので、同じ傾向になるとは限りません。
相関が比較的低い学校でも、合格確率が80%以上になるような上位の偏差値帯については、ある程度安泰と考えて良いのではないでしょうか。
また、筑駒については、最上位層による激しい戦いになるので、少しの差が勝負を分けることもあり、相関が低いのはやむを得ないでしょう。