毎年、サピックスの校舎別合格実績を集計して下さっているサイト「SAPIXER SAPIX 校舎別合格実績」に、2020年の合格実績が集まってきています。
まだ、記入されていない校舎があり、誤記入の可能性もありますが、現時点の情報を考察してみます。
なお、SAPIXERでは、「1日8校率」という、校舎の生徒数に占める開成、麻布、武蔵、駒場東邦、桜蔭、女子学院、雙葉、フェリスの合計合格者数の割合も集計されています。
重複合格のカウントが発生しないため、個人的には、校舎の実績を測るのに適した数値として考えており、今回もこの数値で見ていきます。
2019年の合格実績TOP10
まず、昨年(2019年)の1日8校率のTOP10は以下のとおりです。
順位 | 校舎 | 生徒数 | 1日8校率 |
1 | 青葉台 | 101 | 33.66% |
2 | 若葉台 | 63 | 30.16% |
3 | たまプラーザ | 150 | 30.00% |
4 | 吉祥寺 | 231 | 28.57% |
5 | 渋谷 | 173 | 27.17% |
6 | 白金高輪 | 177 | 27.12% |
7 | 自由が丘 | 300 | 26.67% |
8 | 武蔵小杉 | 120 | 26.67% |
9 | 宮前平 | 35 | 25.71% |
10 | 日吉 | 109 | 25.69% |
東急線沿線の校舎が多いですが、もともとサピックスの校舎は東急線沿線に多いので、これといった共通項は見出せません。
2020年の合格実績TOP10(2月29日時点)
現時点における、2020年の1日8校率のTOP10は以下のとおりです。
順位 | 校舎 | 生徒数 | 1日8校率 |
1 | 渋谷 | 170 | 26.47% |
2 | 練馬 | 254 | 25.98% |
3 | 自由が丘 | 377 | 24.93% |
4 | 王子 | 131 | 24.43% |
5 | 下高井戸 | 78 | 24.36% |
6 | たまプラーザ | 162 | 23.46% |
7 | 巣鴨 | 202 | 22.77% |
8 | 中野 | 154 | 22.73% |
9 | 吉祥寺 | 281 | 22.42% |
10 | 白金高輪 | 182 | 21.98% |
まだ、集計されていない校舎もありますが、全体的に1日8校率は下がっています。
その原因は明確で、サピックス全体の生徒数が2019年の約5500名から、2020年の約6000名と約1割増えているにも関わらず、1日8校の合格者数はほとんど変わっていないためです。
言い換えると、御三家合格レベルの生徒の数は増えていないが、全体の生徒数は1割増えたため、率が下がったということです。
2019年に高い合格実績をあげた校舎の実績が低下したのが気になる
特に気になったのは、2019年にTOP10に入っている校舎で、2020年の実績が低下している校舎が多いことです。
- 青葉台:33.66% ⇒ 18.48%
- 若葉台:30.16% ⇒ 18.33%
- たまプラーザ:30.00% ⇒ 23.46%
- 吉祥寺:28.57% ⇒ 21.35%
- 白金高輪:27.12% ⇒ 21.98%
- 武蔵小杉:26.67% ⇒ 15.57%
校舎単位の生徒数は100~300名程度と、必ずしも十分なサンプル数ではないので、変動があるのは当然ではありますが、予想より低下している印象です。
もっとも、大切なのは子供の実力ですし、学年によって傾向も異なるので、上記の結果を気にする必要はないと思います。
結局のところ、サピックスでの偏差値を気にしていれば十分です。