先日、5年生第2回志望校診断サピックスオープンの成績速報が出ましたが、自己採点アンケートの結果、および記述の採点がかなり甘めであったことを考慮すると、サピックス生全員が受けたと仮定した場合の平均点は約250点だと考えています。
実際の平均点は268点だったので、この18点の差が、
- 外部の上位層が腕試しに受験した
- サピックス内でも上位層の方が比較的多く受験した
という、通常の試験との母集団の違いによって発生したものと考えられます。
後者の根拠:今回の試験で子供が持ち帰った教室割りを見ると、比較的下位のクラスでは、受験人数が少なくて複数クラスが合同受験になっているケースが多かった。
完全な推測ですが、サピックス5年生約7000人のうち、受験したのは5000人くらいで、外部生が2000人近く受験したのではないでしょうか。
先ほどの18点差を考えると、サピックス生全員が受験し、外部生なしという条件であれば、実際には55だった偏差値が、約58になる計算です。
偏差値表を作る基準のテストとは
一方、偏差値表は多くの場合、6年生のサピックスオープンの結果を基準に作成されています。
こちらも、外部生が受験しているという条件は一緒ですが、5年生のこの時期と比較して、
- 外部生も上位層だけでなく、より広い範囲が受験する
- サピックス生もほとんど全員が受験する
という違いがあります。
根拠:6年生の合格力判定サピックスオープンは通常のマンスリー確認テストより1000人くらい受験者数が多い。一方で5年生の今回の志望校診断サピックスオープンは通常のマンスリー確認テストより200人くらい少ない。
その結果、6年生のサピックスオープンの偏差値は、通常のマンスリー確認テストの偏差値と同じようなレンジになるはずです。
結局、今回の偏差値はどう捉えるべきか
上記のことから、今回のテストは6年生のサピックスオープンと比較しても、母集団のレベルが高いという、少し特殊な条件ということになります。
6年生になると、このようなテストは学校別くらいしかありません。
なので、偏差値で言うと、通常のマンスリー確認テストより2くらい下がってもおかしくないと考えるのが良いのではないかと思っています。(マンスリーより範囲なしテストが得意な子は別)
マイページからダウンロードできる合判資料では、あくまで6年生の偏差値表に従った偏差値が書いてありますが、本当は上記のような母集団の違いに言及すべきではないかと思います。
でも、塾として「通常と母集団が違います」のような言い方は避けたいところなので、知らないふりをしているのではないかと推測しています。