保護者会等でも言われていると思いますが、サピックス生は基本的に早稲アカのNN志望校別オープン模試を受ける必要はありません。
学校別サピックスオープンが始まる9月以降は特にそうです。
ただ、あまりその理由について説明はされないので、私の解釈を交えて、以下に書きます。
母集団が圧倒的に学校別サピックスオープンの方が優れている
学校別サピックスオープンは、実際にその学校を受験する予定の生徒の多くが受ける模試であり、受験者数も実際の入試に近いです。
一方、NN志望校別オープン模試は、実際の入試の受験者数の半分程度のことも多く、母集団としては圧倒的に学校別サピックスオープンの方が優れています。
難関校の合格者の多くを占めるサピックスの上位層の一部しか受けない模試である時点で、順位もあまり参考になりませんし、サピックス生がどれだけ受けるかによって、母集団のレベルも左右されてしまいます。
冗長である
模試は量をこなせば良いというものではありません。
学校別模試の目的である、
- 本物に近い模試を受けることで、問題形式、時間配分、雰囲気に慣れる
- 志望者の中での立ち位置を確認する
については、学校別サピックスオープンを2回受けることで十分達成できます。
他塾を利することになる
難関校受験において、学校別サピックスオープンと合格力判定サピックスオープンは、不動の地位を確立しています。
他塾の難関校志望者も、実力を図るために受けろと言われている訳です。
これにより、サピックスは受験者のレベルや、他塾の生徒との違いを分析し、次のアクションに繋げることができる訳で、このことは塾の運営において大きなことです。
早稲アカもなんとか模試の母集団を確保するため、試験料を無料とするなど策を講じていますが、仮にNN志望校別オープン模試をサピックス生がほとんど受けない状況となれば、太刀打ちすることが難しい状況になるはずです。
まあ、これについては受験生にとっては関係のない話ですね。
受ける意味がある場合
ただし、以下のような場合は、サピックス生でもNN志望校別オープン模試を追加で受ける意味があります。
- 2回の学校別サピックスオープンを受けたが、まだ試験形式への慣れが十分でない場合
- 2回目の学校別サピックスオープンで失敗してしまい、自信を回復させたい場合
- 9月以降に急激に伸びてきて、最終的な実力を確認した上で受験するかどうかを判断したい場合
大事なのは、全ての模試について、目的を持って受けることです。